2013年7月30日火曜日

なぜNGOはダム建設の批判をしてラオスの発展を妨害するのか?

「なぜNGOはダム建設の批判をしてラオスの発展を妨害するのか?」という内容の記事があった。 

これを書いたのはラオス人である。特にInternational RiversというNGOを批判している。 

以下、記事の抜粋。 
ダムを作るのはいいことである。これまでNam Theun 2, Theun-Hinboun, Theun-Hinboun Expansion Projectなどのプロジェクトがあり、住民を移住させてきたが、当の住民は非常に喜んでいる。 

Xayaboury Hydropower Project とDon Sahong project(シーパンドーンのダム建設計画)も外部からの投資を引き寄せることができるため、必ずラオスの発展のためになる。 

ダムのいい側面(いい家、いい農地を生む)を評価せず、無責任に非難を続けるNGOのいうことを聞いてしまえば、ラオス人は、これらの恩恵を受けられなくなってしまうだろう。 

としている。 

ラオス農林業研究所の所長に聞いたが、ダム建設にともなう移住は、住民にとって「幸せな」結果になることも多いという。それぞれのケースについて検討する必要があるだろう。 

この記事にあるとおり、「ダム建設すなわち悪」という一面的な見方は避けないといけない。 

生態系をはじめとしていろいろなところに問題が起きるのも事実だが。 

https://mekong.waterandfood.org/archives/3356

2013年7月29日月曜日

ビエンチャンで水不足が深刻に

ビエンチャンで水不足が深刻になりつつある。都市域が拡大しつつあるのに水の供給量に変化はなく、需要を満たすことができないでいる。特に都市周縁部でこのような問題が顕在化してきているという。 

ビエンチャンの水道を管轄している Vientiane Water Supply Enterprise (VWSE) の幹部は、予算不足が原因であるとしている。 

地域住民が使う水道水が足りなくなる事態もしばしば起こっているという。 

2005年時点でビエンチャンの人口は69万人、現在は85万人、2030年には144万人に増加すると国勢調査による試算から予想されている。 

この状況の中、ビエンチャン市民の80%が2015年に水道水にアクセスできるようにするという政府の目標がある。 

ちなみに新しく水道の工場を作ろうとしているが、ここに出てくるドンマッカイという場所は、SEAGAMEの競技場の近くで、昔(といってもSEAGAME前までなのでごく最近)は大きな森があった場所。今は工場をたくさん誘致している場所でもある。以前、中国の大学が建てられるということを書いたが、これもこの周辺である。 

http://www.rfa.org/english/news/laos/water-07232013201528.html

2013年7月22日月曜日

「ラオスのミレニアム目標達成はほぼ不可能」という記事の修正

以前、「森林の被覆率について、ラオスの国連ミレニアム開発目標(UN Millennium Development Goals, MDG)達成はほぼ不可能であろう。」と書いた。その理由は「2010年時点で、ラオスの森林被覆率は40.1%だが、2015年までに65%にすることを目指している。 」という根拠があった。でもこの根拠が揺らいだので訂正。

ラオスの森林被覆率の計算は、森林の定義が20%以上の林地を「森林」としている。
しかし、FAOの森林被覆率の計算は、森林の定義は10%以上の林地ということ。したがって、最近の2013年のデータは62%ということになるそうだ。ある情報筋より。

2013年7月18日木曜日

タイからラオスへの紫檀の密輸で逮捕者

麻薬関係の密輸のニュースは多いが、最近、高級材である紫檀の密輸で逮捕者があったというニュースがあった。 

52本の材木を運ぶ予定だったという。この運び屋は運送代として20,000バーツ(約64,000円)受け取る予定だったということだ。 

今回書いた「紫檀」は元の記事ではSiamese rosewoodとなっている。学名はDalbergia cochinchinensisである。この樹種はラオスでは平野部に多いイメージ。マメ科の木である。日本では高級な仏壇等に使われている。 

http://www.pattayamail.com/news/school-van-driver-arrested-for-smuggling-siamese-rosewood-28450 

デング熱に対抗するためラオス政府が重点的に予算を配分

ラオス政府は280億円(280 million dollars)をデング熱のために予算配分することを決定した。 

現在ラオスでは20,367人が感染、64人が死亡している。死亡者は15人がビエンチャン、25人がチャンパーサックであるという。 


http://www.plenglish.com/index.php?option=com_content&task=view&id=1608371&Itemid=1 

2013年7月14日日曜日

東南アジアで経済成長が一番早いのは?→ラオス

東南アジアで経済成長が一番早いのはラオスである。 
年8%の成長率だそうだ。 

インドネシア関連のニュースにちょこっと書いてあった。 
http://www.thejakartapost.com/news/2013/07/13/indonesia-boost-trade-with-laos.html 

2013年7月12日金曜日

インドネシア―ラオス間の貿易額が2年間で3倍に

インドネシア―ラオス間の貿易額が2年間で3倍になった。記事には2011年に約1000万ドル、2012年に2700万ドルと書いてある。 

詳しくは書いていないが、2011年の初めから2012年の終わりまでということなのだろう。 

ジャカルタからビエンチャンの直行便があり得るかも、などと景気のよさそうなことが書いてある。 

http://www.antara.co.id/en/news/89794/indonesia-laos-trade-increasing-by-300-percent-in-two-years

2013年7月10日水曜日

雲南省で女性が野生の象に殺される

雲南省のシップソンパンナーで女性が野生の象に殺された。松林の近くで象が出たという。松があるということは比較的標高が高い場所か。 ラオスだと標高1000m以上のイメージ。

シップソンパンナーには現在200-300頭の野生の象がいるとされている。 

http://www.dailytimes.com.pk/default.asp?page=2013%5C07%5C10%5Cstory_10-7-2013_pg14_6 

ラオス―ベトナム間の国境を決める作業が完了

6月9日に、ラオス―ベトナム間の国境を決める作業が完了したというセレモニーが行われた。もちろんこれまでも国境はあったのだが、ポイント数が少なくあいまいな場所も多かったということだ。 

これまでの国境線は1977年7月に策定したものを使っており、199地点で214個のマーカーを使っていた。 
今回新しく決められた国境線は、2008年から作業を開始しており、793地点で835個のマーカーに増えた。 
つまりおよそ4倍に点数が増えた。 

国境線の精密化は、以下に貢献するという。 
New markers will improve border management, consolidate the security and defense of both nations, facilitate socio-economic development in border areas and create an environment of peace, friendship and cooperation along the borderline between Vietnam and Laos. 


社会主義的な文脈ではconsolidateという単語はよく使われる。 

http://www.plenglish.com/index.php?option=com_content&task=view&id=1594311&Itemid=1 
http://tuoitrenews.vn/politics/11449/vietnamlaos-border-demarcation-finished 
http://www.chinapost.com.tw/asia/vietnam/2013/07/06/382980/Border-demarcation.htm

2013年7月8日月曜日

ラオス政府がセポンの鉱山から10億ドル以上の税収を得る

第4友好橋の開通が遅れている

第4友好橋の開通が遅れている 

ラオスのフエサイとタイのチェンコンを結ぶ第4友好橋の開通が遅れている。 
予定から100日以上の遅れ。チェックポイントシステムが未完成という理由らしい。 

ちなみに 
第1友好橋は ビエンチャン(ラオス)―ノンカイ(タイ) 
第2友好橋は サワナケート(ラオス)―ムクダハン(タイ) 
第3友好橋は タケーク(ラオス)―ナコンパノム(タイ) 

の間を結んでいる。 

http://www.bernama.com.my/bernama/v7/wn/newsworld.php?id=959946

2013年7月5日金曜日

ラオスでメコン川に建設される二つ目のダムが計画中

カンボジア国境から近いコーンの滝の一部で、メコン川に建設される二つ目のダムが計画中である。2014年から建設が始まるという。 

ドーンサホンという島の近くに建設予定。 

問題は、1995年に策定されたメコン川委員会の承認を得ていないことである。サイニャブリーダムもこれに関して問題になっている。 

生物相が破壊されてしまうのも大きな問題であるとも指摘している。 

http://www.rappler.com/world/32227-laos-dam-mekong-underway 
http://www.bangkokpost.com/news/asia/357034/laos-dam-builders-start-work-without-consulting-locals 
http://www.nationmultimedia.com/opinion/Work-on-new-dam-threatens-havoc-for-Mekong-environ-30209134.html 

もう、これは大変な問題である。 
ごり押しにもほどがある。 

何の評価もせず、他国の迷惑も考えず、どんどん開発。 

2013年7月4日木曜日

ラオスでデング熱が歴史的大流行

蚊が媒介するデング熱がラオスで大流行している。これまで7920人が感染し31人が死亡している。 歴史的大流行とのこと。

http://www.themalaysianinsider.com/malaysia/article/besides-haze-southeast-asia-in-grip-of-dengue 

2013年7月2日火曜日

ラオスの国連ミレニアム開発目標達成はほぼ不可能

森林の被覆率について、ラオスの国連ミレニアム開発目標(UN Millennium Development Goals, MDG)達成はほぼ不可能であろう。 
2010年時点で、ラオスの森林被覆率は40.1%だが、2015年までに65%にすることを目指している。 

http://eeas.europa.eu/delegations/laos/press_corner/all_news/news/2013/20130607_en.htm

ラオスの2本の鉄道建設計画

ラオスには現在大きなもので2本の鉄道建設計画がある。 

一つはサワナケートからラオバオ(約220km)、もう一つはビエンチャンから昆明(約420km)。 

前者はGiant Consolidated Ltd.(マレーシア)が作る予定。建設資金は約50億ドルでNew Zealand financial institution Rich Banco Berhadが融資予定。建設期間は4年間の予定。 

後者は中国が作る予定。建設資金は約72億ドル。ラオスが借りる。ただし、ADBはこの負債をラオス政府は払いきれないと警告している。 

http://www.rfa.org/english/news/laos/railway-06062013161030.html

ラオスの金鉱からシアン化物が流れている

ビエンチャンから北東に約100キロのところにあるプーカムという山の金鉱からシアン化物が流れているという。この近くにあるプービアでは2005年に同様の問題が起きて、会社(ブービアマイニング)が村人に補償を行った。 
また、水質はややアルカリ性(pH7-8)に傾いているという。 


http://www.rfa.org/english/news/laos/mine-06062013112052.html

2013年7月1日月曜日

ルアンパバン空港のシステムはシンガポールの企業が受け持っている

昨日ラオスから帰国したが、ルアンパバンで新しく建設されたターミナルを初めて利用した。 
28日に利用したが、開いてからまだ2,3日であった。 

新ターミナルはラオスとは思えず非常に近代的。チェックインのシステムもこれまでとは大きく異なっていた。 

記事によれば、ここで使われていたのが、シンガポールの産業自動化・情報技術(IT)ソリューションのCNAグループが開発したCommon Use Terminal Equipment solutionというシステム。かなり大きな額(ルアンパバン空港の具体的な額は不明)でCNAグループが受注したという。ルアンパバン空港は年間30万人が利用しており、年率5%の利用客の上昇を見込んでいる。このシステムは2013年から15年間利用されるという。 

http://sbr.com.sg/aviation/more-news/cna-group-clinches-s138m-projects-across-asia

ベトナムが東南アジア大陸部諸国のone-visa policyを強く要求

ベトナムが東南アジア大陸部諸国を一つのビザで渡航できるように強く要求している。東南アジア大陸部諸国とはベトナム、タイ、カンボジア、ラオス、ミャンマーのこと。より多く観光客を呼び込むためであるという。 

タイやラオスでも同じような計画が持ち出されており、これから数年で実現するかもしれない。 

前にも書いたが、現地で国境を行ったり来たりしてビザを更新している人にとっては、これは悪いニュースになるかもしれない。 

http://www.bangkokpost.com/news/asia/353797/ho-chi-minh-city-wants-one-visa-regional-policy-to-stimulate-tourism

ミャンマーの携帯普及率は非常に低い

ミャンマーの携帯普及率(mobile penetration)はわずかに9%。 

記事によるとカンボジアは70%、ラオスは87%、タイは100%以上である。 

フランステレコムのstrategy chiefは"It is the biggest telecom desert"であると指摘している。 
普及率がキューバや北朝鮮よりも低いとも指摘。しかし最近政府が携帯電話会社にライセンスを提供したことにより、携帯電話会社のビジネス競争の場になるであろう。 
日本のKDDIも競争に参加予定。 

http://www.businessweek.com/news/2013-06-06/myanmar-the-final-mobile-frontier